三寒四温 |
朝鮮半島から中国東北部にかけて,冬の間3日ほど寒い日がつづき,その後4日ほど温かい日がつづいて,これがしばしば繰り返されるという現象がありますが,これが三寒四温と呼ばれています.それから転じて寒い日がつづいても待てば温かい日がそれよりも長く訪れることも意味するようになりました.中学時代に聖書に接しましたころから,このことばは信仰生活にもあてはまると思いはじめまして50年後の今日に至っています. 戦時中西ドイツのボン大学に勤めまして,激しい空襲の下にラインランド中ただひとりの日本人として生活していたころのことです.所用でベルリンへ出かけた際にある会合に招かれて同胞の先輩友人から同情と激励のことばを受けましたが,ちょうど冬でしたので,空襲も三寒四温です,といったことがあります. だんだん戦争が激化しましたが,不思議にスイスへ移る道が開けまして,師友の温かい好意に包まれることができました. 戦後に道は嶮しくなりましたが,行きづまるたびに回り道をしながらどうやら歩みつづけまして,外国のミッションその他からの独立を保ちながら日本へ帰ってきました.それ以来30年近くたちましたが,冷たい世相に悩むときに常に三寒四温の恩恵に導かれてきました.寒が3で温が4ということは福音です. “神はまことにいまし,あなた方が耐えられないような試練にはお会わせにならない”(Ⅰコリ10:13Ⅰコリ10:13 あなた方の出会った試みで、世間ありきたりでなかったものはありません。神は真実にいまします。神はあなた方が耐えうる以上に試みられることをお許しにならず、試みとともに、耐えうるよう逃げ道をお作りでしょう。 )という聖書のことばが身にしみます.そしてやがて訪れる新しい神の国へ招かれるものとして,温かい復活の春を待ちつつ,希望とよろこびに満ちあふれることができると思います. |